悲しいギャンブラーの独り言

【雑記】友達のメガネ君の話

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みなさんはパチンコ屋で知り合った友人はいますか?

 

 僕はあまりいません。

 

今回の話はパチンコ屋で知り合った数少ない友人の話を紹介します。

いや、数少ない「知り合い」の話をします。

 

僕は元々パチンコ屋で知り合いを作ろうとしないタイプの人間である。

なぜなら自分の狙い台が被った時に遠慮してしまうのも嫌だし、パチンコ屋は勝負の場と考えているからだ。

 

しかし、常連同士で仲良くすることで色んな情報を仕入れたり、楽しそうに話しているのを見ると色々思うことはある。

 

そんな僕が友人と一緒に「いろはに愛姫」と言う台を打っていた時に、隣に座ってきた男に話しかけられた。

 

男「最近この台よく打っていますね?勝てていますか?」

 

男は見た目は若くてメガネをかけており、温厚そうな顔をしていた。

 

僕「いやぁ、収支が暴れるんで中々きついっすね」

 

僕はこういう時はあまり真面目に返すことはない。

なぜなら僕は人見知りだし、馴れ合いは好きじゃないし、パチンコ屋にいる人は全員死ねばいいとすら思っているからだ。

 

当たり障りのない返事をすると男はトークに拍車がかかる。

僕の絶のオーラがメガネをかけていて見えないのか?

 

男はその後30分くらい僕に話しかけ続け、そして台を離れた。

隣で打っていた友人には「知り合い?」と尋ねられたが「いや違うよ」と答えた。

 

その後も打ち続けていると今度は店員さんとずっとしゃべっている男がいた。

 

奴だ。

 

 

正直な話、僕は彼に対してとても良い印象だった。

 

パチスロが好きで好きでたまらない感じが伝わってきたし彼は「HANABI」をよく打つらしく、その愛を見知らぬ僕に話しかけてまで伝えてくる彼の行動力やイヤみのない話し方はとても心地よかったのだ。

 

それに店員さんにまでずっと話しかけている彼を見て、話するのが好きなんだなぁって思うと可愛らしいとさえ思えたのだ。

 

僕は彼のことを「メガネ君」と呼ぶことにした。

 

 

それから「いろはに愛姫」を打ちにいくと必ず話しかけられるようになり、僕もパチンコ屋で知り合いを作るのも悪くないなと感じている時だった。

 

 

その日は僕は2人の友人と計3人で「いろはに愛姫」を打ちにきていた。

 

その店には「いろはに愛姫」が3台しかないため、僕たちで台を埋めていたのだが、真ん中に座っていた僕の台はBIGが引けないし、設定もわからないためヤメてパチンコを打っていた。

 

数時間が経った時、「いろはに愛姫」を打っていた友人が僕のところまで急いで駆けつけてきたのだ。

 

 

友人「おい、お前のマブダチ暴れてるぞ!」

 

僕「え?」

 

マブダチって誰の事だよと思いながら急いで友人の後をついていくと、そこには僕の友人2人に挟まれて打っているメガネ君がいた。

 

よく見るとレバーをめっちゃ強打しているし、なんなら台パンまでしている。

 

 

 

僕「ええええええええええええ!!??」

 

あの温厚そうでパチスロを愛してやまないあのメガネ君が範馬勇次郎みたいな顔して台をどつき回していたのだ。

 

僕は頭の中で整理がつかず一度僕を呼びに来た友人に事情を聞いた。

 

友人が言うには、僕がやめた後数分で台に着席し、打っていたそうなのだが、4万円が投入されてから豹変したとのことだった。

 

独り言を言いながらずっとレバーは強打、アツい演出を外すと筐体にボディブローとやっていることはヤクザのソレである。

 

僕は悲しかった。

そして、両隣にいたのは僕の友人だと知っていたにも関わらず遠慮なく大立ち回りができるメガネ君の根性と恥ずかしさを微塵も見せないメンタルに驚いた。

 

僕は見なかったことにし、パチンコを打ち始めた。

 

そして友人と喫煙室でタバコを吸っていた時にメガネ君が後から入ってきたのだ。

 

 

台パン野郎「いやぁ、さっきはうるさくしてすいません・・・」

 

友人「いえいえ大丈夫ですよ〜」

 

僕「あのハマりはきつそうでしたね^^;」

 

 

話を聞くとどうやらメガネ君の沸点は投資が4万円を超えることらしい。

「いろはに愛姫」を打っていると投資が4万を超えることは結構あるのだが、よく打っていると言っていたにもかかわらず、あの豹変ぶりはもしかしてあんま打ってねーんじゃねーのか?とすら思えたが、そんなことは言わずメガネ君を慰めてあげた。

 

気を良くしたメガネ君はこんなことを言ってきた。

 

台パン野郎「そういえば僕、平日は仕事で朝から来れないんすけど、日曜日は休みなのでよかったら今週の日曜日に朝から一緒に打ちにいきませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答えはNoだ。

 

 

 

 

 

 

僕「今週の日曜日はちょっと用事があるのでいけるかどうかわからないんですよねぇ・・・・」

 

もちろん用事なんてない。なんなら日曜日もこの店に来ようと思ってたくらいだ。

 

台パン野郎「そうですかぁ、残念です。じゃあまた今度いきましょう!僕は戻りますね。」

 

そう言い残し彼は喫煙室を後にした。

 

 

 

 

僕は彼の背中を見ながらこう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕「だからイヤなんだよ。パチンカスは。」

 

と。

 

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